吾妻渓谷に近い場所なのに「川中温泉」を知る人は少ない。草津街道から山合いに2㌔ほど入った一軒宿だからだろう。 と共に、この付近で温泉といえば、四万、草津へといった時代が長く続いたせいかもしれない。 宿は12室のこぢんまりした温泉で、家族で営んでいる。 従って料理も家庭科理で、都会人にはことの外喜ばれているようである。 特に若主人の作る「おっきりこみ」は、まさにふる里、上州のおふくろの味を受け継いだものである。 温泉は前の渓流、がんが沢の底から湧いている。渓流沿いの露天風呂からの緑と水音の自然味はたまらない。 このお湯で肌をこするとスベスベして気持がよいと思ったら日本三美人の湯の一つだとか。 列車の方は特急で川原湯駅で下車され、歩きながら吾妻渓谷を眺めて、旅館迄の約90分ほどのハイキングをお勧めしておこう。